「理屈で考えている」のと
「意地を張っている」のは
遠いようで、近い。
意地…つまり感情から離れた理屈なんて、およそ動物らしくない。
こうしたほうがいい。こうはしちゃいけない。
考える。計算する。
答えが出る。
「そうしたほうがいい」と。
昨日になっちまったけど、10月4日は、ジャニス・ジョプリンの命日だ。
いつか彼女の映画を見た。
本当にすごい人だった。すごい歌だった。
彼女は言った
「あなたは、あなたの妥協したものになる」
なあ、わかるよ。
ジャニス、あんたのいうことは。
自由になりたくても、どこまでも空は高くて、
どこまでもは飛べやしない。
あんたも飛べなかった、でも、あんたの高さまでも、飛ぶことなんて、できそうにない。
でもさ、あんた死んじまったじゃないか。
たった27歳で。
ヘロインだったっけ。枕元にマルボロを一箱残してさ。
おれは、生きていたいんだ。
自由の空、そんなに高くは飛べなくても。
おれが、考える。
頭で考える。
いろんな理屈を考える。
すればするほど、まるで、地下への階段を下りるような気分だよ。
-----
♪考えたのは 頭の中で
決めたのは 胸の奥で♪
ザ・クロマニヨンズ「ヘッドバンガー」
-----
なあ、「おれ」はどうしたいんだ?
それを考えてるのか?
答えは、わかってる。
なのに、考えてる。
まるで、胸の奥にある火を、消すために。
やりたいことをやっているたくさんの子どもたちを、毎日見ている。
そして今日、「どうでもよくない今日」を過ごした子どもたちを見たんだ。
たとえばきみは。
わりと、どうでもいい今日を過ごしたかい?
おれは、どうかな、最近、毎日さ。
おれは。
今日。
どうでもいい今日を、過ごしたくない、そんな気分なんだ。
どうでもよくない今日を、今、過ごしたいんだ。
飛べねーかなぁ。
とりあえず、タバコでも一本、吸おう。