今日は祖父の誕生日。
毎年、この日は祖父に会いにいってお祝いをした。
祖父は、2ヶ月前に亡くなった。
死んだ祖父の誕生日を祝う不思議な感情。
「想像してごらん、天国なんてないんだと」と歌った。
無神論者の僕は、天国を想像する。
きっと今頃は、圭輔とお祝いしている。
「はいじいちゃん、プレゼント」
「おお、ありがとうな」
「ふたりだけでお祝いってのもさびしいけど、こっちにはまだふたりしかいないからなぁ」
「わしがやっときたところだからな」
「みんな早くこればいいのにな笑」
「おまえ、バカなことを言うじゃないぞ。長生きしたほうがいいに決まっとるだろう」
「冗談だよ、冗談、まあそのうちみんな揃ってお祝いできるさ笑」
妄想しながら、おれは今日を生きる。
亡くなった愛する人を思いながら、今を生きる。
今夜は渋谷でブルースを聴く。
天国があろうとなかろうとやることは同じだ。