ユウシの作文

それでも 私は 文章をかくんだっ 自分が生きるために!!

いちどだけ

おれは今に生きている。
過去に戻りたいなんて思うことはない。
実際には悩むかもしれないけどな。「戻してあげようか?」と言われたらな。
でも、戻れないんだから、戻りたいとも思わない。
そんなことより、今だ。
今最大の楽しみを。生きているってことの最高の喜びを欲望を幸せを。

だけど、「過去」をひとたび思うと、とたんに胸が苦しくなる。
だから、そういう時はとっさに、エロいこととか考えて、逃げる。
思い出さないようにする。考えないようにする。逃げる。

例えば大学生なら。
あの夏の日、一人暮らしの部屋で、とか。
プリントゴッコでTシャツにプリントしまくって、Tシャツだらけになった床とか。
部活のほら、キャンプしたとことか
八王子の、west:codeのVJブース。バックヤードのビール。
あーだめだ。例を出そうと少し思い出すだけで苦しい。
忘れよう。エロいことエロいこと…


なんで自分はこうなのか、と考える。
過去なんてもう戻れないんだから無価値だろ。
苦しくなる必要ないだろ。
今に生きろよ。
「今」だけでいいだろ。
もう考えるな。

ずっとそう言い聞かせてきたけど、やっぱ無理。

過去を思うと即座に胸が苦しくなるのは、絶対戻れないからだな。


未来はわからないじゃん。
なにが起こるのか、まだ。
わかんないことに、不安はさらさら、ない。
テキトーな性格だ。
いつか死ぬ…とか思ってたら、500歳まで生きられる技術が誕生するかも。
2年後、剛力アヤメ(字も知らない)とつきあってるかもしれない。
トマト農園で働いてるかもしれないしさ
大学生くらいの愛人と東南アジアでリゾートホテルに泊まってるかもしれないじゃん。

わからないけど、絶対たどりつくよ、未来は。
死んだら終わりだから考える必要もないしさ。
絶対たどり着くんだから楽観的だ。
楽しみじゃねーか。
きっと楽しい日々だ。


でも過去はな。
どれだけ楽しかったことも。苦しかったことも。
絶対二度とたどり着けない。


ああこの胸の苦しさがおれの生きてきた熱量、価値、誰にもわからぬおれだけのもの。
それだけ過去は素晴らしかった。
今がどれだけ素晴らしくても
おれの生きてきた過去の素晴らしさは変わらない、永遠。


苦しくない人生が欲しいか?
イヤなこった。
苦しみと、対になった喜び、楽しみ
例えば恋のような
凪いでない空、焼ける夏の日差し
全部味わって、苦しさも喜びも
「なるべく小さな幸せと なるべく小さな不幸せ
なるべくいいっぱい集めよう そんな気持ちわかるでしょ?」
そう生きてきたから、今、苦しい

選んできた。おれが。おれの意思で。

過去には戻れない。
その一点だけで胸が締めつけられる。

そして今日もエロいことを考えて、生きていく。

羯諦羯諦、波羅羯諦、波羅僧羯諦、菩提薩婆訶。
つまり、レッツゴー。